紅茶を淹れる朝 (後編)
紅茶を淹れる朝、アイスティー編です。
前回はティーポットを使って茶葉でホットティーとチャイを淹れてみました。
思っていたよりもずっと手軽に本格的なホットティーを楽しめましたが、これから夏場にかけてはゴクゴクと喉を潤す冷たいアイスティーもうれしい時期です。
私自身、普段はレモンやピーチ、オレンジなどさまざまなフレーバーの市販のアイスティーをよく飲んでいるものの、あと少し甘さが抑えられているものや、紅茶自体の香りがもうちょっと強いもの、といった好みに叶うフレーバーティーがあと一歩見つけられずにいました。
そんな自分好みのアイスティーを自分で作ってみようということで今回は、果物やジュースを準備して、前回用意したティーポットと茶葉でいろいろなアイスティーのバリエーションを試してみました。
アイスティーベース をつくる
まずは基本となるアイスティーベースをつくります。
最終的にグラスに氷を入れて注ぐため、茶葉はホットの時に比べて2倍の分量で濃く淹れます。
ほのかな甘さを目指しますが、冷たくなると甘みを感じにくくなるため、グラニュー糖はそれでも少し多めに18g。
蒸らし時間も今回は2分弱と短くしました。苦味を抑えたり、冷やしたときにアイスティー自体が濁ってしまうことを防ぐそうです。
このアイスティーベースを牛乳で割ればアイスミルクティー、炭酸水で割ればアイスティソーダといろいろ楽しめるそうです。
キウイのアイスティ
今回は果物のフレーバーティーということで、まずはこの時期よく出回っているキウイのアイスティから。
使うキウイは皮を剥いてグラスの底に敷くための小さめのざく切りと、上に飾る輪切りとを用意します。
グラスにキウイと氷を入れたらアイスティーベースを注いで完成です。
さわやかなキウイの香り、ほのかな甘みで、紅茶の渋みも感じて見た目よりも大人な味わい。
次第に酸味が増して味が変化していくところもフレッシュフルーツならでは。
個人的には理想的で大満足でした。
フレッシュフルーツティー
お次はいろいろなフルーツをふんだんに入れたフレッシュフルーツティー。
いちご、バナナ、キウイ、ジューシーオレンジをそれぞれ細かく刻んで、氷と共に少し大きめのグラスに入れます。
先ほどのアイスティベースを注いで完成です。
カラフルな見た目どおり、それぞれの果物の香りと酸味、甘みが混ざりあってとても贅沢な味わい。
途中マドラーでフルーツを食べながら飲む紅茶のフルーツポンチのようなスイーツ感覚で楽しめました。
隠し味にピーチネクターを少々入れるといいそうで後で加えてみましたが、よりフルーティになってこれもおいしかったです。
フレーバーティー
お次はアイスティーベースを100%ジュースで割ってフレーバーティーをつくってみます。
アイスティーとジュースの割合は半々だとジュースが強く感じたため、7:3にしました。
アイスティーベースの糖度をさらに上げることによって、アイスティーを注いだのちにそっとジュースを注げば、それぞれ混ざらずに2層に分かれて見た目が美しくなるそうです。
今回のアイスティーベースはまだ糖度が足りなかったようでジュースを注いだ瞬間に混ざってしまいました。
ただ味見してみたところこの時点で充分にジュースの甘味を感じたため、ガムシロップは追加せずこのまま各種のジュースティーをいただいてみました。
オレンジジュース+アイスティーベースは、オレンジジュースの酸味がほどよくてとてもさわやか。
アップルジュース+アイスティーベースは、甘くまろやかなアップルティーになりました。
パイナップルジュース+アイスティーベースは、予想通り一気にトロピカルティーに。
どの場合もジュースとアイスティーが互いを引き立てあっていて予想以上においしかったです。
フレッシュフルーツティーに比べるとどれも甘くて、後味の紅茶の渋味がとてもすっきりして、夏の暑い日なんかにはジュースそのままよりもよさそう。
個人的にはオレンジジュースとの組み合わせが特によかったです。
最後は水出しのアイスティーをつくってみました。
茶葉の量は水600mlに対してティースプーン3杯。
沸騰させないので、こういうときマルチピュア浄水器がうれしいです。
加糖せずこのままあら熱をとってから冷蔵庫へ入れて8時間ゆっくり抽出します。
前日夜に翌朝分を仕込んでおきました。
非常に繊細な味わいです。
すっきりとした香りで苦みや渋みはまろやかに、糖分を入れていないのにも関わらずほのかな甘みを感じます。
苦みや渋みも感じたい場合はもう少し茶葉を多く入れるとよさそうですが、しかしこれはこれで朝の最初の一杯にふさわしいすがすがしさでした。
いろいろなバリエーションのアイスティーを試してみましたが、つくってみるたびにそれぞれがおいしくてどれも新鮮に楽しめました。
アイスティーベースをつくっておけばあとは気軽にあれこれアレンジできる、かつ市販のものにはない自分好みの濃さや味わいを追求できるのがなによりうれしいポイントです。
まだ見ぬ茶葉それぞれの味わいの違いや更なるアレンジティーなど試してみたいこともたくさんあるので、今後も積極的にティーポットで紅茶を淹れていこうと思います。
そのためにも、早起きの習慣ができることを願いつつ。