夏のおうちごはん「そうめん」前編
日本の夏の風物詩といえば花火、風鈴、それに海水浴と西瓜、その他にも色々と思い浮かぶことかと思いますが、こと夏のおうちごはんといえば、冷たい“そうめん”!!
さっと茹で上げて氷水でしめるだけで、暑さであまり食欲の沸かない時でもするするっと食べ進められてうれしい、今回はそんな夏のそうめんについてです。
歴史は諸説あるそうですが、奈良時代に唐から伝わった唐菓子のひとつ“索餅(さくべい)”がその由来とされています。索餅は小麦粉をこねて茹でたもので、和名では麦縄(むぎなわ)といい、その名の通り実際は結構太いものだっだそうです。
これが今のような細い麺になっていったのは室町時代のことで、その後西日本を中心にそうめんの生産が盛んとなり、三輪素麺、島原素麺、播州素麺などなど現在に至るまで日本各地で様々な特色を持つ素麺が生まれています。
おいしいそうめんの茹で方
さっと茹でで氷水でしめれば簡単に出来上がるそうめんですが、ちょっとしたコツでさらにおいしくなる茹で方があるそうです。
調べた中から今回2つの方法で茹で上げたものを実際にいただいてみました。
使用したのはいただきものの遠州手延べ麺です。
手づくりでのどごしよくコシもあって普通に茹でてもおいしいそうめんなのですが、はたして。
その1 川原さん流
これはTwitterでも話題となっていた田舎そば川原さんのYouTubeチャンネルで紹介されていた茹で方を参考にさせていただきました。
まずは鍋にたっぷりのお湯を沸かします。浄水器の水は気兼ねなく使えてありがたい。
沸き上がったらそうめんを投入しますが、ここからがポイント。
鍋の中投入したそうめんを菜箸で軽くほぐした後、再び鍋が沸いたところで火を止めて、鍋に蓋をします。
後は麺の細さやお好みの固さに応じて3分から5分待ちます。
チャンネル内では5分とありましたが、今回は保温性の高いステンレスの寸胴を使用したため、3分半としました。
茹で上がったら流水でぬめりを取ります。
氷水でしっかりしめます。
完成!さっそくいただきます。
え!?違う!おいしい!!
通常よりものどごしのツルツル感が増しています。それでいてコシもあり、麺がふっくらしてます。
通常の茹で方との違いは、途中で火を止め、そのぶん普段より若干長めの茹で時間にすること。
とてもシンプルですが、出来上がりの違いははっきりとわかりました。
固めに茹でたときの食感と柔らかめに茹でたときののどごしが両立していて驚きです。
この方法で茹で上げると、時間が経っても麺がくっついたりせずおいしくいただけるそうで、少し置いておいたそうめんを箸で摘んでみましたが、確かにスルッと摘めました。
すごい!
その2 梅干し
これもネットを調べている中で発見した方法です。
梅干しを用意したらやり方はさらに簡単。
そうめんを茹でる前の沸騰した鍋に梅干しを一粒入れるだけ。
今回は冷蔵庫にあった梅干しが小粒だったため2粒入れました。
そのまま2分茹でます。
茹で上がったら先ほどと同じように流水でぬめりを取ります。
これも同じように氷水でしっかりしめます。
完成!いただいてみます。
普通に茹でたものと食感は近いものの、こちらの方がよりしっかりとしたコシを感じます。
梅干しに含まれるクエン酸がそうめんの歯応えとうまみに作用するそうで、酸っぱくなったりはしませんが、確かに若干の風味の違いも感じます。
一緒に茹でた梅干しもいただいてみましたが、味が抜け落ちてしまうほどでもなく、十分おいしかったです。
どちらの方法もほんのひと手間でありながら仕上がりの違いをはっきり感じることができました。
特に川原さん流は、のどごしや歯応えがとてもよくなって家族にも好評でした。
とても簡単なのでお好みに合わせてぜひお試しください。
次回そうめん後編はアレンジレシピに挑戦します。