葡萄を思う存分楽しむ
実りの秋です
夏が終わり、秋が次第に深まっていくこの時期は特に果物が充実してくるうれしい季節です。
桃からはじまって、梨、葡萄、柿とグラデーションを描きながら次々に青果売り場を彩っていきます。
その中で今回取り上げるのは葡萄。
主にワインの原料として古くから世界的に栽培されていることはご存知のことと思いますが、日本ではほぼ生食用として栽培されていまして、これに適した品種の開発も盛んです。
果実は豊かな糖質に加え、カリウムが豊富で、皮や種には抗酸化作用のあるアントシアニンやレスぺラトールが豊富です。
老化を防いだり、動脈硬化などの予防、眼性疲労の抑制効果などが期待され、身体にもうれしい果物です。
これから11月くらいまで各品種それぞれの最盛期を迎えていきますが、今回は4品種の葡萄を取り揃えまして、秋の実りに感謝して、それぞれの味わいの違いなどをチェックしつつ、思う存分に葡萄を楽しんでいきます。
左から
デラウェア
ナガノパープル
シャインマスカット
巨峰
葡萄は粒を直接口に入れるためいただく前に軽く水洗いしますが、こういうときに安心して使える浄水器はとてもありがたいです。
さっそくそれぞれ味わっていきます。たのしみ!
ナガノパープル 長野県産
巨峰とリザマートという2種類の葡萄を交配して育成された長野県生まれの比較的新しい品種で、現在は全国で栽培されていることもあって流通量が増えているそうです。
種なしで皮ごと食べられるため、皮に含まれる成分もしっかりいただけます。
今回いただいたのは少し大ぶりの粒のもので、甘みが強く酸味は柔らか、適度な果肉感もあって食べやすく満足感が高い!
葡萄はさっぱり系の味わいがお好きな方としっかり系の味わいがお好きな方がそれぞれいらっしゃると思いますが、ナガノパープルはそのどちらも納得させるバランスのよさを感じました。
シャインマスカット 長野県産
栽培しやすいマスカットを目指して交配、育成された広島県生まれの青系の早生種です。
近年ぐっと知名度を上げている高級品種で、これも種なしで皮ごと食べられます。
シャインマスカットの特徴はサクサク気持ちいい食感とさわやかなジューシー感。
同じく丸ごといただける先ほどのナガノパープルと比べてとても軽やかな味わいで、スナックのようにどんどん手が伸びてしまいました。
巨峰 山梨県産
ぶどうの王様と呼ばれ、長年日本の葡萄の代名詞のひとつとなっていた黒系の大粒品種。
正式には石原センテニアルという品種名で巨峰は商標登録名のようです。
濃厚な甘みが特徴と言われますが、前の2品種に比べて甘味だけでなく香り、酸味共に強く、みずみずしい果肉が口の中いっぱいに広がっていきます。
濃厚さがお好きな方にとっては何よりもこれぞ日本の葡萄といった豊かで特徴的な味わいです。
デラウェア 山形県産
アメリカ原産の自然交配種ですが、市場にはジベレリンという植物ホルモンを使った処理によって種なしで出荷されています。
日本に入ってきたのは明治5年とのことで、手ごろな価格で古くから親しまれてきましたが、近年は輸入物を含めた非常に多くの品種が流通するようになったため、生産数は減っているようです。
私自身久々いただくデラウェアでしたが、あらためて小粒ながらとても甘みが強く、酸味とのバランスもいいので、しっかり水洗いすれば皮ごといただける豊かな味わいでした。
というわけで新旧の品種をそれぞれいただきましたが、食感から口に広がる果汁の広がり、鼻にぬける甘い香り、ほんのり残る渋みや食べ応えまで実に各品種それぞれの特徴がありました。
シャインマスカットや巨峰といった高級種は言わずもがな、ナガノパープルには全体的なバランスのよさを感じましたが、デラウェアもあらためてとてもおいしかったです。
そこで、いくつかの品種を少しづつ手軽に味わえるように、葡萄のゼリーをつくってみました。
見た目にもみずみずしさを楽しもうと透明度の高いアガーを使用しています。
4種の葡萄のゼリー
<材料>
アガー 20g
水 600ml(使う容器に合わせて)
砂糖60g
レモン汁 少々
氷水
ミントなどお好みで
<作り方>
葡萄はきれいに水洗いし、水を600ml計っておきます。
各種の葡萄を容器にまんべんなく適量並べます。
アガーの粉末と砂糖をあらかじめ混ぜておきます。
混ぜたものに水を少しづつ足しながら混ぜ溶かした後火にかけます。
混ぜながら沸騰したら火を止めて、レモン汁を加えます。
60度くらいになるまで氷水で粗熱をとります。
容器に流し込み、冷蔵庫で冷やします。(2時間ほどで固まります)
見た目にもみずみずしく出来上がりました。
朝のおめざとしていただきましたが、それぞれの葡萄もシンプルに味わえてとてもおいしかったです。
思ったより簡単なのでぜひお試しください。