〜北海道便り5月中旬~アスパラの中華炒め2品
5月。平年よりも早めにさいたエゾヤマザクラも散り始め、暖かなある日。
いつもお世話になっているほりぐち農園さんから嬉しい電話です。
「アスパラ、いつでも取りにきていいよ。まだハウスだけど。」
待ってました!
ついに来ました、アスパラシーズン!
この季節にしか味わえない採れたてのアスパラは毎年のお楽しみです。
「行きます!行きます!!明日行きます!!!」
アスパラは長い冬を超えた道民へのご褒美だと思うのです。
顔がほころび頭の中はアスパラ一色になってきました。
明日が待ち遠しくてたまりません。
翌日ほりぐち農園さんに伺うと、沢山並んだハウスの中にアスパラがニョキニョキと育っていました。
そのうち、露地でもどんどんと育っていくことでしょう。
すっくと真っ直ぐに育ったアスパラは選別機にかけられ、サイズ毎に仕分けされ、商品として出荷されます。
少し曲がっていたり、育ちすぎたりしたアスパラは商品にはならずに私達地元民に安く販売されます。
地元ならではの恩恵ですね。
稀にこんなかわいい双子のアスパラも入ります。
沢山のアスパラは早速茹でて、お昼のお供になりましたが、夜は炒めて中華にしましょう。
海老と炒める…お肉と炒める…。どちらもおいしそう…。
ええい、どっちも作ってしまいましょう。
海老とアスパラの塩炒め
<材料>
むきエビ おおきめ8尾〜10尾
アスパラ Mサイズならば5〜6本
生姜 ひとかけ
長ねぎ 4分の一本
にんにく ひとかけ
<調味料>
酒 大さじ2
塩 小さじ半分くらい
牛肉とアスパラのオイスターソース炒め
<材料>
牛肉 200グラム前後
アスパラ 7〜8本
生姜 ひとかけ
長ねぎ 4分の1本
にんにく ひとかけ
<合わせ調味料>
酒 大さじ3
オイスターソース 大匙2
醤油 大さじ1
砂糖 大さじ1
基本の作り方は同じで味付けが違うだけなので、途中までは二品同時に作業を進められます。
<作り方>
エビは酒大さじ1、塩少々、生姜の搾り汁少々をもむ込み下味をつけておきます。(調味料は分量外)
牛肉は一口大に切り、酒大さじ1、醤油大さじ半分、生姜の搾り汁少々を揉みこんでおきます。
にんにく、生姜はみじん切り、長ネギは小口切りにします。
アスパラは斜めにカットしておき、オイスターソース炒めの調味料も合わせて用意しておきます。
ここまで用意できたらあとは炒め合わせていくだけです。
エビに片栗粉大さじ1くらいもみこみ、フライパンに油(米油かサラダ油)をひき焼いていきます。
火が通ったらとりだしておき、次に牛肉にも片栗粉をまぶし焼いていきます。
同じフライパン、同じ油で構いません。やはり火を通して取り出しておきます。
余分な油をキッチンペーパーで拭き取り、フライパンをきれいにしたらあらためて油をひき、にんにく、ねぎ、生姜を炒めます。
香りがたったところにアスパラをいれて炒めます。
やや固めくらいに火が通ったら先ほどの海老をいれ、酒、塩を振り、味を整えたらまず一品「海老とアスパラの塩炒め」のできあがり。
もう一度キッチンペーパーできれいにしたフライパンに油をひき同じようににんにく、ねぎ、生姜を炒めアスパラも炒めていきます。
やはりやや固めに火が通ったところに先ほどの牛肉をいれ、用意しておいた合わせ調味料を入れ、味が全体に馴染んだら二品目「牛肉とアスパラのオイスターソース炒め」のできあがり。
下ごしらえさえしてしまえばフライパンを手にしている時間は5〜6分くらいでしょうか。同じ行程でも出来上がった味は全く違う味になり楽しめます。
そしてなによりアスパラをお腹いっぱい楽しめそうです。
用意しておいた紹興酒をロックで一口。
紹興酒の一口が、俄然口と頭の中を中華にしてしまいます。
まず、海老とアスパラから。
アスパラが甘い、としかいいようがありません。
本当に春が来た喜びの味です。
「よく頑張りました。」と褒めて貰った気もしてきます。
何だか涙ぐみそうになったところでまた、紹興酒を一口。
浸っている場合ではないと、次の牛肉とアスパラをパクリ。
アッサリの海老に比べてしっかりしたインパクトのある味付けです。
アスパラの存在感は牛肉に負けていません。
どちらのコンビも優秀で順位はつけられません。
この美味しいアスパラが頂けるのは6月半ばまで。
明日の朝ご飯はアスパラベーコンで、夜はパスタにしようかな。
毎日姿を変え、味も変わるけれど、ずっとアスパラです。
お皿の上でも地面にいる時と変わらずすっくと立っている凛々しい野菜です。
気がつくといつの間にかたんぽぽも咲いていました。
北海道にも少しずつ初夏がやってきます。