今日から作れる干し野菜 干すだけで保存期間も栄養もアップ!
今日から作れる干し野菜
秋晴れが続くときは、ぜひ野菜やきのこ、果物を天日干してみて下さい。1~2時間干しただけで、旨みが凝縮し、味や香り、歯ごたえもアップします。今回は、干し野菜のうれしいメリットや作り方のコツをご紹介します。
干し野菜のメリット
味や香り、食感がアップする
干ししいたけや切り干し大根をイメージしていただくと分かりやすいですが、干し野菜は野菜の持つ旨みがギュッと濃縮されて風味が増します。また、水分が飛ぶのでコリッとした歯ごたえも楽しめます。
栄養価もアップ
天日干しした野菜は、生野菜のままよりも食物繊維やビタミンが増え、栄養価がアップするそうです。太陽光が野菜の力を引き出してくれるので、晴れた日は野菜を冷蔵庫に入れる前に切って干すのがおすすめです。
調味料が少なくて済む
干し野菜から旨みが溶け出すので、煮物や汁物は調味料が少なくてもおいしく料理ができます。減塩やダイエット中の人にもおすすめです。
短時間で調理できる
干し野菜は生野菜よりも火の通りが早いので、加熱時間が短くて済みます。
水分が抜けている分、たれや漬け汁も染みこみやすいので、マリネなどの料理にも向いています。
漬物を漬けるときにも、最初に野菜を干せば、余計な水分を飛ばせるので早く浸かります。
シンプル調理でOK! 野菜本来の味を楽しめる
干し野菜は味や香りが凝縮するので、シンプルな調理でも野菜本来の味を楽しむことができます。半日干したきのこを中火で焼いて、塩を振って食べるだけでも驚きのおいしさ!水分が抜けているので表面はカリッと、風味も増してそれだけで満足できます。
野菜を無駄なく使える
中途半端に余ってしまった野菜は、使うタイミングを逃してダメにしてしまいがちです。大根やかぶの葉など、余りがちな野菜は、干し野菜にすればおいしさも保存期間もアップします。
長期保存が可能
干し野菜は生よりも保存期間が長くなるので、すぐに野菜を使わないときやまとめ買いのときも味方になってくれます。生では冷凍に向かない野菜もちょっと干すことで冷凍できるものもあり、完全に干せば常温で1か月ほど保存できるものもあります。
干し野菜を作ってみよう!
干し野菜に必要な道具は?
ザルがあると便利です。
平たい竹ザルや金属ザル、ケーキクーラーも隙間があいているので、風が通りやすくてよいです。
干し野菜専用のネットも100円均一で取り扱っていることがあります。ネットだと鳥よけにもなり、吊るしておけるので便利です。
干し野菜の作り方
- 野菜は良く洗って、水気を拭いて皮付きのまま切る
- ザルなどに切った野菜を重ならないように広げて並べる
- 晴れた日の9時~15時くらいに庭やベランダに干す
「切って干す」だけです♪
干し野菜の成功のコツ
作りやすい野菜を選ぼう
干し野菜を作るのが初めての人向けなのは、もとから水分の少ない根菜や実野菜です。ほうれん草などの青菜類は水分が多いので避けた方がよいです。おすすめは、なすやきのこ、トマトもよいです。特にきのこは失敗しにくく、そのまま焼いて食べるだけでも干し野菜のおいしさを実感できます。
湿気が少ない日に干す
干し野菜作りに向いているのは、湿気の少ない晴れた日です。湿気が多い日に干すとカビが発生しやすくなるので注意しましょう。
風通しのよいところで干す
野菜の水分を飛ばすためには風通しのいい場所に野菜を干すのがポイントです。日光の殺菌効果を利用できるので日干しが理想的ですが、風通しのよい窓辺でも干し野菜を作れます。
夕方には必ず取りこもう
干し野菜作りに適しているのは9時~15時頃までです。夕方以降になると湿度が高くなるので、干している途中でも一度家の中に取りこみましょう。野菜はジッパー付の袋などに入れて冷蔵保存し、翌日また干して下さい。
まとめ
干し野菜は手軽にできて栄養価が上がるなどメリットがいっぱいです。なにより旨みが凝縮して野菜がよりおいしくなるので、ぜひ晴れた日に試してみて下さい。
参考文献:小田真規子著(2011年)『野菜を干せば、こんなにおいしい!』株式会社日本文芸社