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〜北海道便り4月下旬~北海タコと新玉ねぎの南蛮漬け

2022.04.28

4月下旬。
茶色だった畑が少しずつ緑色の面積を増やし、吹いてくる風の匂いも植物の青臭さを含んでいます。
北海道もすっかり温かくなりました。

温暖化の影響もあるのでしょうが、近年は北海道の米が高い評価を受けています。
さらには食用だけでなく酒米もつくられるようになりました。

かつて北海道には酒蔵は数あれど使用する酒米は本州産でした。
寒冷地で育つ酒米を作るのは難しかったのでしょう。
しかし今、北海道産の酒米で醸造した日本酒が北海道の酒蔵で沢山作られています。

北海道で酒米として作られているのは「吟風」「彗星」「きたしずく」の3品種。
私の暮らす空知地方は北海道米の一大産地、酒米も盛んに栽培されています。




沼田町の純米酒「雪なごり」



本日手に入れたのはそんな北海道産酒米「彗星」を100%使用した純米酒「雪なごり」です。
雪なごりは沼田町で収穫された彗星だけを使用し、近隣の沼田町限定で売られているかなりレアな日本酒で、醸造は旭川の高砂酒造(国士無双を作っている酒蔵)です。



沼田町に拘り抜いた雪なごりを酒呑みの私がほっとくわけにはいきません。
「味の吟風、キレの彗星」
と、杜氏さんたちの間で言われているらしいと耳にしました。
ましてや手にいれた1本は沼田町の雪室で熟成させた限定600本のうちの1本です。
いやがうえにも期待は高まります。

さて、お酒に敬意を払うためにも酒肴にもこだわりたいところですが、はてさて何を作ろうか。
・・・そうそう、新玉ねぎ。
先日埼玉に暮らす友人からダンボールいっぱいの新玉ねぎが届いたばかりです。
これを使わない手はありません。




北海道では新玉ねぎが出回らない?


実は北海道は玉ねぎ生産量日本一にもかかわらず、北海道産の新玉ねぎは出回りません。
収穫時期が違うこと、収穫された玉ねぎはすぐに乾燥させて日持ちをよくさせること、などいろいろな要素があるのでしょう。
この時期のみずみずしい新玉ねぎはほとんどが本州産です。

新玉ねぎを送ってくれた友人は美味しいものと美味しいお酒に目がなく、会えばひたすら飲み倒し、食い倒れる時間を共有します。
ただここ3年ほどは残念ながら会えていません。
長年の友情に感謝しつつ、今日は日本酒に合う南蛮漬けを作ります。

南蛮漬けといえば小鯵や鶏肉がメジャーですがここは北海道、北海タコをあわせます。



北海タコと新玉ねぎの南蛮漬け


《材料》
新玉ねぎ 2個
人参 小1本
タコ 300グラムくらい

《調味料》
米酢(穀物酢) 100cc
水 50cc
てんさい糖 大さじ4(白砂糖、三温糖の場合は少なめに)
醤油 大さじ1
赤唐辛子 1本(小口切りにしておく)

《作り方》


タコはお好みの厚さに(食感を大事にするならやや厚めに、新玉ねぎぎとの均一感を大事にするなら薄めに)スライスし、酒、醤油を少量もみこんでおきます。



新玉ねぎは薄くスライスします。



人参は千切りしたうえで1分ほどレンジをかけ、ボールに移します。
そこに調味料のすべてをいれて混ぜ合わせておきます。



次にタコに片栗粉をまぶし180度に熱した米油(サラダ油)で揚げていきます。



外側がカリッとなったタイミングで先ほどのボールのなかにあげていき、ざっくりまぜあわせます。
1時間ほど味を馴染ませたら出来上がり。



ささ、待ち焦がれた雪なごりの時間です。
では早速一口…
なるほど「キレの彗星」、優しいキリリ。
程よい辛みに旨味も溶け込み味わい深い日本酒です。
尖ったところが一つもない柔らかな味に舌も胸も震えます。




さて南蛮漬けとの相性はどうでしょう。
新玉ねぎの甘さが際立ち、甘酢に馴染んだ北海タコの歯ごたえも格別です。
そこにクッと一口、雪なごり。
良いバランスに仕上がりました。
お互いに主張しすぎず、なおかつそれぞれの個性も活かしてくれているようです。




それぞれの国や地域で食文化があります。
中華には紹興酒、沖縄料理に泡盛などなど。
そして北海道では豊かな食材に合わせた地元ならではの日本酒やワインが作られています。

地元だからこその今日の食卓。
ご馳走さまでした。
埼玉の友人と沼田町に感謝です。

そういえば玉ねぎには血液サラサラ効果があると聞きます。
ならばもう少し呑んでも大丈夫でしょうか…。

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