オーガニックフラワーでクリスマスリースを作りました
≪古庄佳苗さんについては、ぜひこちらの記事をお読みください≫
古庄佳苗さんインタビュー第1回 「それじゃ、自分で作るしかない!」
東京 西巣鴨にある「フラワーショップわなびや」さんにて、クリスマスリース作りのワークショップに参加しました。
「わなびや」さんは、無農薬や自然農法など、自然なかたちで育てられた「安心なお花」を扱うお花屋さんです。このようなオーガニックフラワーは、まだあまり知られていませんが、土を汚さず、環境にやさしいお花として徐々に広まっています。
今回のリース作りに使う枝葉や実も、すべて有機栽培や自然栽培されたもの。
店のオーナーでフラワーデザイナーの古庄佳苗さんに教えていただきながら、リース作りに挑戦しました。
まず用意されたのは、スギの枝葉を束ねた輪っか。これがリースの土台となります。これに壁掛け用のヒモをつけ、次にヒノキの枝葉をぐるりと挿していきます。このとき、土台のスギが束ねられている方向と逆方向にヒノキの枝を挿していくと、お互いの枝がかみ合って抜けにくくなるのだそうです。
やってみると、バランスよく枝を挿すのは意外と難しい!
ものづくりの心地よいハードルにワクワクしてきました。ヒノキの香りただよう店内で、心静かに集中していきます。
一旦、壁にリースを掛けてみて全体を確認しました。
「下に少しボリュームを出すとバランスよく見えますよ」とアドバイスをもらって、調整していきます。黙々と作業していると、その間に、古庄さんがエキナセアとエルダーのハーブティーを入れてくれました。
ここでしばしの休憩です。ハーブティーとお手製の米粉クッキーをいただきながら、「わなびや」を始めたきっかけを聞いてみました。
古庄さんは子供の頃から植物が好きで、東京農大の短期大学部を卒業後、生花店へ就職。無農薬で育った花を作りたいと、農業の道を経て、2009年に、自然なかたちで育てられたお花を販売する「オーガニックフラワーショップわなびや」をオープンしたそうです。
現在は、予約制のお花の定期便やオーガニックフラワーを使ったワークショップに力をいれています。
オーガニックのお花を扱うことについて、古庄さんはこんなふうに話してくれました。
「オーガニックのお花は、食べ物じゃないから、そこまで関心を持っている人は少ないです。
でも、お花も野菜と同じで、土からできるもの。農薬を使って、それが地下水に入ったら、巡りめぐっていずれは自分たちの食卓にあがってくる。今どうこうじゃなくても、何年か先、何世代先を考えたら、気づいたときから行動していかないと、と思っているんです。」
今日のリースの土台になっているスギも、間伐が必要なスギ林から枝葉をもらって作ったものとのことでした。
間伐とは、木を伐採して森の手入れをすること。
適度に木を減らすと森に光が入り、太い幹の木が成長します。
間伐が行われた森林は、しっかりと水を蓄えて、急激な川の増水などを防いでくれます。
降った雨は、ゆっくりと森の土にしみこみ、ろ過され、自然のミネラルが溶けこんだ地下水となって、少しずつ川に流れていきます。
間伐をすることは、水を守ることにもつながっているのだそうです。
さて、ベースができたら、今度はいよいよ飾りつけです。
お店にある素材を自由に使って、それぞれ思い思いのリースに仕上げていきます。
ドライにしたケイトウ、ヤシャブシの実やスギの実、ユーカリ、モミ、ロシアンオリーブ、アカシア。天然のままの色にはあたたかみがあります。
目移りしながら、飾りつけの構想を練ります。
赤い実をつけたクロガネモチの枝がかわいらしかったので、これをアクセントにシンプルにまとめることにしました。
ロシアンオリーブの葉の裏はきれいな白色なので、わざと裏側を見せることにして、枝をワイヤーで固定して留めていきます。左上には黒い実のシャリンバイをあしらって完成。
大満足です。
一緒にワークショップに参加した方達も、それぞれ完成したようです。なかには国産のオーガニックコットンと松ぼっくりで飾りつけをしたクリスマスらしいものもありました。大きなリボンがかわいらしいです。
童心にかえって、とても充実した時間を過ごせました。
(次回の特集記事は、今回リース作りを教えていただいた古庄佳苗さんのインタビューを予定しています。)
取材協力:「フラワーショップわなびや」古庄佳苗(ふるしょうかなえ)
「フラワーショップわなびや」について
≪クリスマスワークショップは毎年開催しています≫