あちこち珈琲【山の中腹で朝コーヒー】
2015.10.28
今回は、週末を利用して、山の中腹で朝のコーヒーを楽しみます。
土曜日の夕方から山に登って、テントを張って一泊し、本番は日曜の朝。おいしい浄水とコーヒー、新調したマグもザックに詰めて、お昼ごろに家を出ました。都心から、電車とバスを乗り継ぎ、だんだんとのどかになる車窓の風景。
土曜日の夕方から山に登って、テントを張って一泊し、本番は日曜の朝。おいしい浄水とコーヒー、新調したマグもザックに詰めて、お昼ごろに家を出ました。都心から、電車とバスを乗り継ぎ、だんだんとのどかになる車窓の風景。
帰路につく他の登山者たちと入れ違いになるかたちで、山行きのバスはがらんとしていています。
登山道に着く頃には、すでに薄闇。
月明かりが、沢をまたぐ橋を照らしています。
なるべくライトを使わず、木々のあいだから射す月の光を頼りに歩くと、森の匂いや葉擦れの音を、いつもより鮮明に感じます。
月明かりが、沢をまたぐ橋を照らしています。
なるべくライトを使わず、木々のあいだから射す月の光を頼りに歩くと、森の匂いや葉擦れの音を、いつもより鮮明に感じます。
ときおり、遠くから笛の音のような鳴き声が聞えてきました。
細く高く、伸びるように鳴いている声の主は、恋の季節を迎えた鹿だそうです。
2時間ほど急な山道を登っていくと、傾斜は徐々にゆるやかになり、広葉樹が増えてきました。
枯葉が堆積してふかふかした平坦な場所に、テントを張ります。
次に食事の支度をして、カレーライスに燻製チーズを混ぜたかんたんな夕飯をとりました。
枯葉が堆積してふかふかした平坦な場所に、テントを張ります。
次に食事の支度をして、カレーライスに燻製チーズを混ぜたかんたんな夕飯をとりました。
夜はとても冷えるので、ペットボトルにお湯を入れて、即席湯たんぽをつくりました。
あたたまった寝袋にくるまりながら月を眺めます。月は、街で見るよりずっと明るく、冴え冴えとしています。
風が吹くたびに葉がざわざわと騒ぐので、少し緊張しながら眠りにつきました。
あたたまった寝袋にくるまりながら月を眺めます。月は、街で見るよりずっと明るく、冴え冴えとしています。
風が吹くたびに葉がざわざわと騒ぐので、少し緊張しながら眠りにつきました。
いつもより早く目が覚めて、テントの外に出ると、隣り合う山の端から朝日が昇ってくるところでした。
どんどんあたりが明るくなって、少しずつ気温もあがっていきます。太陽が新しい一日を連れてきて、山全体が目覚めていくようです。
頭上では、鳥たちがさえずり始めました。
どんどんあたりが明るくなって、少しずつ気温もあがっていきます。太陽が新しい一日を連れてきて、山全体が目覚めていくようです。
頭上では、鳥たちがさえずり始めました。
その活気に促されるように、ひなたに座ってコーヒーの準備をします。
ガスバーナーでお湯を沸かし、フィルターにゆっくりと注ぎます。ひんやりした山の空気に、コーヒーの香りが漂います。嗅ぎ慣れたコーヒーの香りに、思わずほっとします。
土の匂いや風の音を楽しみつつも、そういえば昨夜は久しぶりに、夜は暗くて怖いことを思い出しました。夜が深い分、太陽の光がありがたくてうれしいのも、普段は忘れている感覚。本当はいつも、まったく新しい朝を迎えているのだと思うと、これから始まる一日にわくわくします。
木に囲まれた山の中腹で、熱いコーヒーを飲んでいると、これから一日が始まるシンプルな喜びが、じんわりと体をゆきわたっていきました。
ガスバーナーでお湯を沸かし、フィルターにゆっくりと注ぎます。ひんやりした山の空気に、コーヒーの香りが漂います。嗅ぎ慣れたコーヒーの香りに、思わずほっとします。
土の匂いや風の音を楽しみつつも、そういえば昨夜は久しぶりに、夜は暗くて怖いことを思い出しました。夜が深い分、太陽の光がありがたくてうれしいのも、普段は忘れている感覚。本当はいつも、まったく新しい朝を迎えているのだと思うと、これから始まる一日にわくわくします。
木に囲まれた山の中腹で、熱いコーヒーを飲んでいると、これから一日が始まるシンプルな喜びが、じんわりと体をゆきわたっていきました。